宝塚歌劇の世界。華やかで、きらびやかで、美しく、現実を忘れさせてくれるような夢の世界に惹かれる方がたくさんいます。
私も夢の世界に惹かれたひとり。
宝塚歌劇というものを私が初めて知ったのはテレビでの劇場中継です。
中学2年生の時、何気なくつけたお昼のテレビで宝塚歌劇がやっていました。
「何これ~?」と思いながら見たものの、終わった頃にはその魅力に引き込まれ「私のやりたいのはコレだ!」と思ったのです。
そんな私が宝塚歌劇の魅力に魅せられた理由をお伝えしていきたいと思います。
宝塚歌劇は現実を忘れさせてくれる世界

宝塚の魅力に魅了されたのは、私が中学2年生の頃でした。
当時私は、中学受験に失敗し、親の期待に添えることができなかったことをとても申し分けなく感じていました。
というのも、ひとつ年上の姉が先に私立中学に合格し通っていたので、私がその学校の受験を不合格となってしまい(第2志望の中学も不合格)、私立中学に行けなかったことが「親にとって恥ずかしい」ということから、地元の中学ではなく別学区の公立中学に越境入学していました。
越境入学したことで、周りは知らない子ばかり。元々人見知りの私は友達をつくるのもなかなかできませんでした。また越境入学しているということで、学校が遠すぎて(公立なのに電車で通っていました)部活動にも参加せず、友達が出来ない日々を過ごしていました。
学校帰りはバレエかピアノのレッスン、塾に行っていたので、たとえ友達がいたとしても遊ぶ暇は全くありませんでしたが、どこかいつも寂しく自分の居場所があるようなないような、不安定な気持ちを持ちながら楽しくない毎日を過ごしていたのを今でも覚えています。
そんな日々を過ごしていたある日のこと、私はひとりで留守番をしていていました。何もすることがなかったので、たまたまテレビをつけた瞬間目に飛び込んできた画面。飛び込んできたと同時に即録画しました。
綺麗なドレスをきて、スゴイ濃いつけまつげをした印象的なメイク、まるで少女漫画から出てきた男の人、お芝居をしていたと思ったらいきなり歌い踊る。
そう、宝塚歌劇です。しかも「ベルサイユのばら」。
この「ベルサイユのばら」は漫画やアニメで知っていたので、その世界が動いていることとビジュアルが漫画から飛び出てきたように美しく驚きと感激で見入ってしまいました。
(こんな世界があるんだ。。。)
見終わった後しばらく動くことができませんでした。
毎日を楽しくないと思っていた日々を過ごしていた私にとって、光が差し込んだような気がするできごとだったのです。
その後、私はひとりで留守番するときは内緒で録画したこの宝塚を見ていました。それは、現実を忘れさせてくれる夢のような時間となりました。
主役も脇役もすべての人輝く宝塚歌劇の世界

宝塚のテレビをみて、一度生の舞台を見てみたい!
そう思い、私は両親に思い切って「宝塚の舞台を観たい」と頼みました。宝塚のチケットをどのようにして購入するかさえ知らなかったのですが、父が色々な人に聞いて何とかチケットを手に入れてくれました。
初めて訪れた宝塚大劇場。入った瞬間から異次元の世界に足を踏み入れたようでした。
レッドカーペットが敷き詰められたエントランスに、豪華なシャンデリア。そこに来ただけで特別なところに来たようで胸がドキドキしました。
初めて観た舞台は月組のトップスター涼風真世さん主演の「PUCK」。オーケストラの音楽とともに素晴らしい歌声で舞台を魅了する姿にただひたすら感動しました。そして、二番手の男役であった現在も女優で活躍する天海祐希さんのカッコよさに憧れを抱きました。
そして何よりも感動したこと。
舞台に立っているすべての人がステキな顔で、輝いているのです!
子供の頃からバレエの舞台やミュージカルなどを観ていましたが、こんな華やかできらびやかで美しさで満ちていて、舞台上に立っているすべての人が輝いている舞台を私は見たことがありませんでした。
当時、中学受験に失敗し、地元の中学に通うことなく他の地域の中学に越境入学し、部活も入らず友達も作く日陰で過ごしていた私は、心の底で輝きたいと思っていたんだな、と今となって思います。
タカラジェンヌという舞台の外でもオーラを放つ

宝塚の舞台の休憩中、ふと周りをみると不思議なオーラを放っている数人の方がいました。
髪の毛が金髪で、姿勢がとっても良い!背の高い人は足が長くてスタイルが異次元のように素晴らしく、背の低い人お人形さんのように小顔で見たことのない可愛いワンピースの服を来ていて、肌の色が白くて遠目から見ても、透き通っているんです。
(あ、この人たち、タカラジェンヌだ。。。)
もう全然違うのです。周りの人たちから浮き上がって輝いているのです。
宝塚の人って、舞台に立っても立っていなくても輝いているんだ!すごい!
私も、この人達みたいに輝いてみたい!
初めて生で宝塚を観て、間近でタカラジェンヌさんたちをみて、そう思いました。
そして、宝塚の舞台を目指したい!と思うようになり宝塚受験への道を踏み出したのです。
まとめ
宝塚歌劇の魅力に宝塚に魅せられた理由。
それは
- 宝塚は現実を忘れさせてくれる世界であったこと
- 宝塚の舞台に立っているすべての人が輝いている世界であったこと
- 舞台の外でも素敵に輝くタカラジェンヌさんの姿が魅力的であったこと
ということです。
このように魅了され、「宝塚の舞台に立ちたい!」と、私は宝塚音楽学校の受験を決めました。結果は残念ながら不合格となってしまいましたが、私の青春時代は宝塚から始まり、宝塚のおかげでつまらなかった日々がダンスや歌に身をささげる日々になり生きている感覚をとり戻したと言えるものになりました。
今でも時々宝塚の舞台を見に行き、宝塚の魅力を存分に楽しませてもらっています。